一年の感謝と虚往実帰
平成二十八年丙申もあとわずか
翌年数えで半世紀を迎えるにあたってもうチョビっと羽ばたけるのだろうか?どんな一年になるのだろうか…そう思えるのも、多くの感謝と喜びに包まれた一年であったからかもしれない。
まあいい歳して好き放題させてもらってる両親に感謝の意を込めて
とても小さなことだけど
ひとりごと
先日今年に入ってオープンしたばかりの行きつけのBARで二十歳の若き自衛官に出会った。
言葉遣いが丁寧で表情が穏やかな好青年は帰り際、私にこう言った。
「こんな素敵なBARで一人でお酒を呑んでいる男性と会話を楽しみながら一緒にお酒を呑むことが夢でした」
「夢が叶いました、有難う御座います」
人生の中で「夢が叶いました、有難う御座います」なんて言われることってそうそうあるだろうか…。
「ニーサン、ナンパの仕方教えてください!」
と初対面でいきなり言われ(笑)イケメンバーテンダーと「あ~すりゃいいんじゃなね?」「こ~すりゃいいんでね?」なんて…こちらもお酒が入り変に饒舌になっているので、妙にチカラが入ったりもする(笑)
「そもそもぉ~」
「女とはぁ~」
「男としてぇ~」
ぐだぐだ話して夢が叶ったと言われた(笑)が言われた言葉がとても嬉しかった。
「ニーサン渋いっすね~」
「ニーサンかっこいいっすね~」←カタカナで言っていた(笑)
「ニーサンっていうな!!」
Thanks! kanamebar
近隣の泉野菅原神社で催された音楽奉納で知り合った金沢在住のギタリスト垣田堂氏の演奏があるということで、近江町市場のある喫茶店に行った。
彼はブルースと即興演奏が得意で、彼の演奏を聴くのは今年に入って五度目。
聴衆として紛れている知人に無茶ぶりをして即興コラボをするのが彼の得意技(笑)なのだが、音楽とは少し縁遠い画家さんに、演奏している間に聴衆のスケッチをするという無茶ぶりっぷり(笑)
ほんの数分なのだろうか…演奏している間に”かっかっかっ”と書き上げたそのスケッチをみてしんみり嬉しくなった。
自分が画かれるなんてことが人生でどれくらいあるのだろうか。
Thanks! DoKakita
Thanks! AkiteruTaka
金沢もりの里から南砺市(福光)へ抜けて井波に通じる県道27号を三十年ぶりに通った。
南砺市井波にある閑乗寺公園はすっかり駐車場も整備されているが、そこには何十年も変わらない散居村が広がっている。
絶対に忘れないまち、ふうけい、くうき、おもいで。
ぽろぽろ…
今年は居合の忘年会もあり、成人したばかりの大学生のお嬢さんとお酒を酌み交わせたことがとても嬉しかった。
そしてクリスマスは朝から居合の稽古、夜は狂言の稽古とクリスマス気分としてはちょっぴり寂しい感じがしたが、居合を稽古している最年少五歳のわんぱく坊やがクリスマスプレゼントをくれた。そして夜には受験勉強で狂言の稽古をお休みしているキュートなお嬢さんが手作りロールケーキとお菓子の詰め合わせを稽古場に持ってきてくれた。
ロールケーキはその場で食べてしまったのでまとめて写真には納められなかったケド、小さなお人形さんやお菓子をテーブルに集めて、いつもより少し多めに焼酎をくらうと、なにやら泣けてきた。
嬉しいと悲しいのあいだ。
今年もいろんな祭りやイベントを見に行ったり参加させてもらった。
麻の半着に綿の野袴、気分次第で色々な帯締めを腰に巻くというスタイルがほぼ定着し、昼酒を嗜み城下を闊歩する。
驚かれたり、写真を撮られたり、話しかけられたり、加賀の伝統や文化、前衛的な芸術にも傾倒している金沢においても、男の和装にはまだまだなじみがないらしい。
大民謡会という石川県下で民謡を嗜む団体が一堂に会する発表会に見学に行ったときも、「民謡会なんだから和装が普通だな」なんて思っていたら…
和装いない…
「そんな恰好で来たん??」
「出演者と間違われるよ」
「私らより目立たんといて~」
う~ん、そんなつもりはなかったのだが…
お父様の方が年齢が近しく、民謡でチカラ強い歌声を聞かせてくれたチャーミングなお嬢さん、振り袖姿で写真を撮ってくれた。
自分の息子や娘みたいな年齢の人たちから贈り物を頂いたり、写真を撮ってくれたり、親しく接してくれるのがとても嬉しい。
毎年金沢駅地下のもてなしドームで雑貨作家マーケットがあります。
石川県内外問わず気鋭のモノづくり作家の選りすぐりの作品がずらりと並ぶ、モノづくりファンにはたまらないイベントに、顔なじみのコーヒー屋さんとホットドック屋さんも軒を連ねるのと昨年知り合った新潟県十日町の織物職人さんも出展されるので、いつものスタイルで遊びに行ったら、金沢の情報誌「Link」にパパラッチされた。
掲載されるのは新年1月号、「酒は百薬の長」と書いた紙を持っている白クマ君…
いいじゃない♪
年明けには「きものSalon」’17 春夏号にも掲載される予定なので、もっともっと気楽に和装を楽しむ男前が増えることを心より願うばかりだ。
ただただ、コーヒーやお酒を楽しみたいだけで、心の赴くままに行動してきた結果に多くの出会いがあった。
家を出て、金沢城下へ向かうときに多くの自然や喧噪というグレーゾーンを通過すると脳内が一旦リセットされ、喫茶・酒場という大人のレジャーランドでひとことでは語れない何かが満たされる。
敵ではなく「男は敷居を跨げば七人の師あり」かな。
Thanks! CafeBarMikaduki
Thanks! Streetvendor
Thanks! coffeemart
いろんな種類のコーヒーとお酒に出会えた
素敵な常連さんたちに出会えた
会ったことはないんだケド会ったことになっている人々に出会えた
肩を並べ、膝をつき合わし、呑んで、語らい、すべて受け止め笑顔をくれる人たちに出会えた
自然と善い書籍に出会えた
そして今年も終わり、魔がさる。
本年もお世話になりました!
ありがとうございます!!
by た…たんなる…ひとりごと…ですから、おっとこ前!