投稿日:2020年2月15日

ふくろ山伏

 山から帰ってきた弟の太郎は、何やら物の怪に憑かれたような様相だった。気がかりな兄はいろいろ祈祷を施し薬を与えてみたけれど一向に改善しない。そこで兄は知り合いの山伏を訪ね加持祈祷を依頼。快諾した山伏と兄は太郎の元へ向かい様子を覗うと確かに様子がおかしい。そこで山伏は一度目の祈祷を試みた。しばらくすると太郎は大きな奇声を発した。山伏は太郎が山で何をしていたのか兄に聞いてみると、山へ一緒に行っていた友達から聞いた話では、太郎は梟の巣を下ろしたという。梟が取り憑いたと確信した山伏は、次に烏の印を結んで二度目の祈祷を試みた。しばらくすると今度は兄にも梟が憑いてしまった。焦る山伏は太郎と兄に三度目の祈祷を試みたが、梟の憑いた両者にジワジワと挟まれ、ついに力尽きてしまう。太郎と兄は奇声を発しながら何処かへと消え去るが、力尽き残された山伏はいったいどうなってしまうのか。

…と。こんな狂言します。

狂言を楽しむ会
2020年2月23日(日)
13時30分開演
石川県立能楽堂
金沢市石引4-18-3
社団法人 金沢能楽会

◎番組表
狂言の楽しみ方 能村祐丞
狂言「しびり」
狂言「佐渡狐さどぎつね
狂言「柿山伏かきやまぶし
小舞「鵜飼うかい
狂言「かみなり
狂言「成上がり」
狂言「瓜盗人うりぬすびと
狂言「梟山伏ふくろやまぶし
狂言「附子ぶす
狂言「素袍落すおうおとし
番外小舞 「道明寺どうみょうじ」 能村祐丞

これで狂言はさいごだよ by おっとこまえ

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