でも…ずっと一緒 new!
ぼくはフレンチブルドックの「ももたろう」
遠くでみんなの声が聴こえてきたんだ…。
もう自力で立ち上がって歩けなくなって…。
大好きなごはんもしっかり噛んで食べられなくなって…。
抱き抱えられてペースト状にされたご飯とお水を注射器で食べてたんだって。
それでね
支えながらでも歩かせて運動させないと弱っちゃうから、前足と後ろ足を支えられながらお外の歩道を少し歩いたんだけど、帰りはもう支えられても歩けなかったんだって。
いつもは玄関先でくたーってなるくらいだったんだけどね
今回はいつもと様子が違ってたみたいで、まったくチカラが入っていなかったんだって。
それで慌ててお部屋に戻ると、息も絶え絶えでゼーゼー言ってたから、もしかしたら注射器でもご飯が喉を詰まらせたのかもと思い、背中を叩いたり、心臓マッサージされたり、喉に詰まっているかもしれないのでブンブン振り回されたり、意識が戻って欲しい一心でアレコレやってたんだって。
そのうち痛かった左の後ろ足がブランとなって…。
続けざまに右足がブランとなって…。
それで前足と首がブランてなったんだって。
「戻ってこい!」っておやびん
叫んで背中をバシバシ叩いてたよね。
ちょっと痛かったよ。睨んだの気づいたかな?
お口を開けられたら舌がダルンってなってたから、急いでボスが呼ばれてぼくを抱きかかえてくれたんだ。
なんで泣いてるの?
そしたらしもべたちもやってきてぼくの周りでみんな泣いてるの。
少し苦しかったけど、眠くなって、ちょっと眠っちゃったみたい。
でもすぐ目が覚めたんだ。
そしたらね
いっつもぼくはみんなを見上げていたけど、今はみんなを上から見てる。
なんでだろう。
よく目が見えるよ。
みんなの声もよく聴こえるし身体も軽いんだ。
ぼくも見えるよ。
みんなぼくの周りで泣いてる。
なんで?ぼくはここにいるよ。
ダンボールに敷き詰めたお外用のプレイマットにいつものお洋服を着てぼくが眠ってる。
大好きなイチゴと牛乳にいつものラムご飯。
いろんな人がやってきてお花もいっぱい。
枕元にはみんなからのお手紙と写真。
え?枕はショーンのぬいぐるみ?
蚊取り線香みたいな渦巻きのお香が焚かれている。
ぼくをどこに連れて行くの?ぼくはここにいるよ。
でもいい香りだな。
だんだんみんなが遠くに見える。
なんだか気持ちが良くてまた眠たくなっちゃった。
でも…でもずっと一緒だよ。
2022年12月3日20時40分みんなに見送られながら永眠しました。
享年17,7歳(86歳くらい)

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