平成二十八年元旦
謹んで新年のお慶びを申し上げます
皆様にとって幸多き年になりますことを心より御祈念申し上げます
昨年、尾山神社の神門が落成されてちょうど140年に奉納デビューした新入門の四歳児も今年から刀を持つそうだ。
居合稽古中の道場内を縦横無尽に走り回る姿はまるでお猿さん
そう、申年は伸びる年。
居合を通じて私のような師匠のようなおっとこ前に成長してほしいものです。
まあ我々としても、いつどこから四歳児が出没するかわからないので、神経を研ぎ澄まし(笑)刀を扱っているが…親御さんは気が気ではないだろうな…
さて…
今年の年賀状は申年にちなんで狂言の大曲
靭猿
「猿引きともども 射て取るぞ」と大名が弓に矢をつがえる場面…
だが狂言では猿が団子を持ちはしない。
狩りに出かけた大名に出会ってしまった猿引き。靭(矢を入れる道具)に猿の皮を張りたいから猿をよこせと云う。
この猿と猿引きに突如降りかかってきた災難を健気な猿の振る舞いによって幸へと転ずる。
そう、祝い事に不可欠な団子を猿に持たせて災い転じての幸を一枚の絵で表現しました。
猿と獅子とは 御使者のもの
是をば御代にをさめつつ
猶 千秋や萬歳と
俵を重ねて めんめんに
俵を重ねて めんめんに
俵を重ねて めんめんに
楽しうなるこそ めでたけれ
聞いてみたい方はこちらをどうぞ
こちらは狂言「猿聟」からの抜粋ですが謡は一緒です。
今年は昨年できなかった狂言棒縛の稽古を再開する年であり
四歳児がもたらす道場の化学反応が楽しみな年でもあります。
居合も狂言も楽しくちょっぴり上達する年になれば、と願うばかりです。
新年の一句 「元日は 餅とお酒と 高イビキ」 byおっとこまえ