ボスとおやびん
ぼくはフレンチブルドッグの「ももたろう」
ぼくは桃から生まれたんだ。
近所の川でドンブラコと流されているところをボスが拾ってくれたらしい。ボスはいつもぼくの面倒をみてくれる。
お散歩行ったりごはんやおやつをくれたり、定期的に身だしなみを整えに行ってくれたり献身的なんだ。だからボスには頭が上がらない。
ヤツがくるまでは
それは突然だった。予告なく我が家にやってきて、頼んでもいないのにぼくを外へ連れ出すんだ。
ははあ~ん
ヤツはボスの代わりにぼくをチッチやウンチにつれていってくれる係なんだ。ヤツがぼくに近づくってことはチッチやウンチに行くサインなんだ!ボスはなんていう働き者のお手伝いさんを連れてきてくれたんだ!うれしいじゃねえか!
それからのぼくはヤツの顔を見るたびにチッチやウンチをせがんだんだ。
「わん!」(チッチしてえ!)「わん!」(ウンチさせろ!)
「わわん!」(外へ連れてけよ!)
「わわーん!」(水が無えじゃねえか!)
「わん!わん!わわーん!」(はやくしろよー!)
「こるあああああ! 急かすんじゃあねえ! 無駄になくんじゃねえよ! 静かにしてたらちゃんと連れてってやる! だまってまっとれい! だー!」
「わにゃんわわんぶしゅるるるる」(ひぇぇぇぇーおやびんしゅみましぇん)
鼻水でるよ~
おやびん怖えよ~
逆らえないよ~
でも、でも…
ボスとおやびん
どっちが偉いんだよう~
byももたろう
ボスとおやびん | ももたろうノート