おにたいじ
ぼくはフレンチブルドッグの「ももたろう」
ももたろうは3匹のしもべたちと共に鬼退治に行くんだ。
しかしココ最近、しもべたちが鬼の棲み家にご機嫌伺いをしているという情報をキャッチ。
まるで使えないしもべたちだけど、鬼に喰らわれてしまってはなんとも気の毒だ。ここはぼくが矢面に立って鬼を退治し穏やかな生活を取り戻さねばなるまい。
そのためにはまず鬼の情報収集だ
ふむふむ…なにやら鬼はガレージっていう隣町の、冷蔵庫っていう大きな山の頂上に、2重に囲まれたダンボールっていう城壁で、虫かごっていう城に住んでいるそうな。
名前は「くわのすけ」
むむむっ、くせ者な名だ。
な、なんとボスまで笑顔でご機嫌伺いをしている。しかし少し腰が引けているぞ。鬼のくわのすけ、ただ者ではないな。
な、な、なんと!
おやびんがあの城を作ったのか!エサという貢モノまで与え、なんと、霧吹きっていう魔法の道具で雨ま降らせてるのくぁ!
おやびん、さすがだぜ。脱帽だ。神の領域ではないか。
鬼のくわのすけめ!おやびんまで手玉にとって、どんな奴なんだ!
なになに…こんな会話を聞いたぞ。
「くわのすけって大きなツノはえてるよね」
「ノコギリみたいな牙で、挟めるんだよね」
「あれはツノみたいだけど大顎なんだ。敵を挟んだり、持ち上げて振り落としたりするためなんだ」
「何をたべてるんだろう」
「木の樹液だよね」
「そうそう。6本の足の先端がカギ状になってて、木からなかなか落ちないようになってるんだ」
「くわのすけは飛べるの?」
「羽があるんだから飛べるよ」
「木から木へ飛び移るくらいかなあ」
「なんか怖いよ!」
「大丈夫、コクワガタだし大顎っていっても小さいし、さほど力もないよ。挟まれても痛くないよ」
※文字の小さいとこ聴こえてない
魔物じゃねえか!
ぼ、ぼ、ぼくは、お、鬼を、さ、さがしてるんだぞぉ。
ま、魔物は、鬼じゃないもん…
き、きっと他にも鬼はいるはずだ!
だよね!
by ももたろう
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