羽州山形は白鷹町に天蚕あり
山形県村山市に「林崎居合神社」がある。
居合の師、北島が予てより希望されていらした「林崎居合神社」での正式参拝と居合演武奉納が実現した。
むむむっ!
林崎居合神社といえば、羽州山形、近世では上杉家お膝元。その上杉景勝が奨励した置賜紬!
あ~ 思ひ返せば… 幾年前…
「繊維のダイヤモンド」や「繊維の女王」とも云われる「野生の蚕」
白鷹町の天蚕糸を使った角帯を入手!
したが…
そんな…
「繊維のダイヤモンド」ですよ…なかなか使えませんヨ…
でも今回、林崎居合神社での居合演武奉納ですから…
どーしても 使いたい!!
締めてみたい!!
置賜紬といへば白鷹紬(白鷹町)米沢紬(米沢市)長井紬(長井市)だが、其の中でも天蚕飼育をしているのは白鷹町のみ、白鷹町でも1箇所のみ。
萌黄色を生成りとし、非常に軽く柔らかい。
このようなすばらしい角帯を作ってくれた御方に
逢いたいのだ!
というわけで、お伝手様に無理を云いつつも…
今回ご快諾いただき、工房にお邪魔させていただきました!
白鷹織 伝統工芸師 佐藤新一氏の工房です。
伝統的な山形県指定無形文化財の「白鷹板締小絣」から、とても簡素で品のある「緯吉野織」までご丁寧にご説明いただきました。
特に板締に使用する楓の木が現在では希少で、入手しにくいと仰っていました。
この楓の板に専用の道具で溝を彫り、溝に垂直に糸を置き、板を重ねていきます。
そして上図のような状態にし、上から染料を流していきます。溝に染料が流れ込み、板で挟んでいない箇所のみ染まります。
そして手機で織られているのが上図
山形県指定無形文化財の「白鷹板締小絣」です!
さてさて天蚕角帯に戻りますが、実際に締めてみました~
林崎居合神社境内にある村山居合振武館にて着替え後、少しだけお稽古です。因みに今回のために半襦袢も新調してみました。
半襦袢の背中右半分をダルマの手拭に挿げ替えてみました。
ハッ!? 邪道ですか??
お遊び心…ですよ。byおっとこまえ
今回、白たか織工房への訪問でご尽力くださいました、石川県羽咋市の"いなとく呉服店"様、"東北出羽屋"の石山様と、訪問をご快諾くださり、この上ないご歓待を頂戴しました、佐藤新一様と奥方様に、居合仲間一同心より御礼申し上げます。ありがとうございます。