投稿日:2014年10月15日

羽州山形は白鷹町に天蚕あり

山形県村山市に「林崎居合神社はやしざきいあいじんじゃ」がある。

居合の師、北島が予てより希望されていらした「林崎居合神社」での正式参拝と居合演武奉納が実現した。


むむむっ!


林崎居合神社といえば、羽州山形、近世では上杉家お膝元。その上杉景勝が奨励した置賜紬おいたまつむぎ


あ~ 思ひ返せば… 幾年前…


「繊維のダイヤモンド」や「繊維の女王」とも云われる「野生の蚕」

白鷹町の天蚕糸てんさんいとを使った角帯を入手!


したが…


そんな…


「繊維のダイヤモンド」ですよ…なかなか使えませんヨ…

でも今回、林崎居合神社での居合演武奉納ですから…


どーしても 使いたい!!

締めてみたい!!


置賜紬といへば白鷹紬(白鷹町)米沢紬(米沢市)長井紬(長井市)だが、其の中でも天蚕飼育をしているのは白鷹町のみ、白鷹町でも1箇所のみ。

萌黄色もえぎいろ生成りきなりとし、非常に軽く柔らかい。

白鷹天蚕糸の角帯

このようなすばらしい角帯を作ってくれた御方に


逢いたいのだ!


というわけで、お伝手つて様に無理を云いつつも…

今回ご快諾いただき、工房にお邪魔させていただきました!


白鷹織 伝統工芸師 佐藤新一氏の工房です。

白鷹 佐藤工房風景

伝統的な山形県指定無形文化財の「白鷹板締小絣しらたかいたじめこがすり」から、とても簡素で品のある「緯吉野織よこよしのおり」までご丁寧にご説明いただきました。


特に板締に使用する楓の木が現在では希少で、入手しにくいと仰っていました。

板締

この楓の板に専用の道具で溝を彫り、溝に垂直に糸を置き、板を重ねていきます。

そして上図のような状態にし、上から染料を流していきます。溝に染料が流れ込み、板で挟んでいない箇所のみ染まります。

手機による白鷹板締小絣

そして手機で織られているのが上図

山形県指定無形文化財の「白鷹板締小絣」です!

さあ つぎじゃ

さてさて天蚕角帯に戻りますが、実際に締めてみました~

天蚕角帯を締めて奉納前稽古

林崎居合神社境内にある村山居合振武館にて着替え後、少しだけお稽古です。因みに今回のために半襦袢も新調してみました。

達磨柄の手拭半襦袢

半襦袢の背中右半分をダルマの手拭に挿げ替えてみました。

ハッ!? 邪道ですか??

お遊び心…ですよ。byおっとこまえ

まあいいじゃない

今回、白たか織工房への訪問でご尽力くださいました、石川県羽咋市の"いなとく呉服店"様、"東北出羽屋"の石山様と、訪問をご快諾くださり、この上ないご歓待を頂戴しました、佐藤新一様と奥方様に、居合仲間一同心より御礼申し上げます。ありがとうございます。

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